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2017.8.28 【安易な生前贈与は失敗する!?】(相続時精算課税制度について)

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こんにちは。
六法法律事務所の弁護士道本幸伸です。
私の得意分野は、相続、遺言、遺産分割等の相続全般です。
新宿オフィスにて、ご相談を承っております。

 

前回のコラムの続きです。

今回は、相続時精算課税制度についてお話しします。

 

 

 

 

【相続時精算課税制度について】

 

2003年1月1日以降の贈与から、1の暦歴課税制度かこの相続時精算課税制度を選択する形で導入されました。

 

この制度を利用すると、贈与時には受遺者(20歳以上の子や孫)1人当たり2500万円までは非課税となり、これを超える部分についても一律20%の贈与税を納めれば済みます。

 

そして、相続発生時にそれまでの贈与分を相続財産に加算して相続税を計算され、すでに納めた贈与税額は相続税から差し引かれ、マイナスであれば還付されるという制度です。

 

 

 

 

【生前贈与の失敗例】

 

相続時精算課税制度は、一見すると、とても利用しやすい生前贈与の制度に感じますが、気を付けなければいけないこともあります。

 

例をもとにお話しします。

 

 

 

例)資産家Aさんの場合

 

Aさんは、資産家で相続財産をたくさん持っています。

 

贈与時に2500万円まで非課税ということで、相続時精算課税方式を選択しました。

 

相続財産のうち、比較的安定したB社の株式をその対象とすることにしました。

 

しかしながら、そののち大震災が起こり、B社の株は大幅に下落。

 

そして相続発生時には、2500万円の株式は、1/2の価格になってしまったのでした。

 

 

 

この制度で贈与した財産は、贈与時の時価で相続税を計算することになります。

 

不動産や株式など、価格が変動する財産については、注意が必要です。

 

例の資産家Aさんのように、相続発生時は、1250万円の相続財産にもかかわらず、2500万円の相続税を支払わなければならなくなる可能性もあります。

 

 

 

 

 

【相続時精算課税制度の注意点】

 

上記の例題でご説明しましたように、この制度は注意が必要です。

 

注意点を述べます。

 

1.暦歴年課税制度が使えなくなる

 

一旦、受遺者ごとにこの相続時精算課税制度を選択すると、暦歴年課税制度の基礎控除110万円は使えず

贈与を受けた財産が110万円以下でも贈与税の申告をする必要があります。

 

 

2.相続発生時に贈与税がかかる

 

贈与時は、2500万円までは非課税であるが、相続時には課税対象となります。

 

相続時に相続税が発生すると予想されるときは、納税資金を準備しておく必要があります。

 

 

3.価格の変動がる財産は注意

 

本コラムの例題でお話ししました通り、相続税は贈与時の価格で計算されます。

 

そのため、相続時の価格が贈与時よりも下がってしまうと損をしてしまいます。

 

価格が変動するような財産には、お勧めできません。

 

 

4.小規模宅地等の特例が使えなくなる

 

贈与対象が土地だった場合、その土地に対しては、相続時に、小規模宅地等の特例は利用できません。

この特例は、相続によって取得した宅地についてのみ適用される特例のため、贈与された宅地は対象外になります。

 

 

 

 

 

 

【相続時精算課税制度の上手な利用方法】

 

注意が必要な相続時精算課税制度ですが、下記の場合などは、とても有効です。

 

 

  • 遺留分対策で利用する場合

 

  • 自社株式を引き下げて、後継者に引き継ぐ場合

 

  • 収益不動産を早めに子供や孫に贈与する場合

 

 

上記のような場合には、とても有効である可能性が高いです。

 

生前贈与は、安易に方法を選択せず、しっかりと戦略的に行うことが効果を生みます。

 

 

生前贈与をお考えの場合は、ぜひ、ご相談ください。

 

 

 

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六法法律事務所は、弁護士の資格の他に、税理士や司法書士の資格も保有しています。

このため遺産整理業務などご依頼を受ける相続案件では、弁護士業務と並行して相続税申告、登記移転業務も行います。

通常、信託銀行などの遺産整理業務は、税務申告は税理士に、登記手続きは司法書士に依頼するので、それぞれに費用がかかってしまい、合算すると大きな金額に登ります。

弊事務所では、それをワンストップサービスで行えますので、費用の負担も抑える事が可能となります。

お悩みの方は、ぜひお気軽にご相談下さい。

新宿オフィスにてお待ちしております。