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2018.4.16 【相続法が約40年ぶりに大きく改正される(全編)】

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こんにちは。
六法法律事務所の弁護士道本幸伸です。
私の得意分野は、相続、遺言、遺産分割等の相続全般です。
新宿オフィスにて、ご相談を承っております。

 

 

法務省の諮問機関「法制審議会」相続部会は1月16日、民法の改正要綱案をまとめ、法制審議会から法相への答申を受けて、22日開催の通常国会に民法改正案を提出しました。

 

そして、「民法(相続関係)等の改正に関する要綱」が、2月16日の法制審議会総会において正式に決定されました。

 

今後の遺産分割協議に影響のある改正項目も含まれております。

 

今回のコラムでは、この改正要綱についてお話します。

 

 

 

 

 

今回の改正は、1980年に配偶者の法定相続分を3分の1から2分の1に引き上げた以来の、実に約40年ぶりの相続制度の抜本改正です。

 

 

改正内容は、下記のように大きく分けて6つ。

 

 

1. 配偶者の居住権を保護するための方策

2 .遺産分割に関する見直し等

3 .遺言制度に関する見直し

4 .遺留分制度に関する見直し

5 .相続の効力等(権利及び義務の承継等)に関する見直し

6 .相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

 

今回はこのうち、1の配偶者の居住権を保護するための方策、2 遺産分割に関する見直し等

についてお話します。

 

 

 

 

【被相続人の配偶者の居住権】

 

遺産分割の結果、

被相続人の配偶者が住み慣れた居住建物から急に退去させられたり、

居住建物を相続した結果老後の生活資金に問題が生じることのないよう、

居住建物の所有権を相続により取得した者に対する「被相続人の配偶者の居住権」が創設されます

 

この居住権には存続期間が終身である「配偶者居住権」

(居住建物の全部について無償で使用及び収益する権利)と、

居住建物の帰属が決定した日又は相続開始の時から

6ヶ月を経過する日のいずれか遅い日までの間に認められる

「配偶者短期居住権」(居住建物について無償で使用する権利)とがあり、

終身の「配偶者居住権」には被相続人と配偶者との間に

この権利を取得させる旨の死因贈与契約がある場合等、

短期居住権に比べてハードルの高い要件が設けられます。

 

 

 

 

【婚姻期間が20年以上の夫婦間において】

 

さらに配偶者保護のための方策として、

 

「婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が他の一方に対し、

その居住の用に供する建物又は敷地について遺贈又は贈与したときは、

民法903条第3項の持戻しの免除の意思表示があったものと推定する」

 

という規律が追加されたことにより、居住の用に供する建物や敷地は遺産分割の対象から除外されることになります。

 

 

 

次回のコラムも引き続き、この改正についてお話します

 

 

相続に関して、お悩み等ございましたら、相続専門の六法法律事務所までお気軽にご連絡ください。

 

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