こんにちは。
六法法律事務所の弁護士道本幸伸です。
私の得意分野は、相続、遺言、遺産分割等の相続全般です。
新宿オフィスにて、ご相談を承っております。
「土地相続、登記義務づけ検討 所有者不明防ぐ」
政府は所有者不明の土地や空き家問題の抜本的な対策に乗り出す。
現在は任意となっている相続登記の義務化や、土地所有権の放棄の可否などを協議し、具体策を検討する。
法務省は早ければ2018年にも民法や不動産登記法の改正を法相の諮問機関である法制審議会に諮問する方針だ。
政府は年明けに関係閣僚会議を開いて検討作業を急ぐ。
日本経済新聞より抜粋(2017年12月29日)
ようやく政府も、この問題に対する対策に乗り出しましたね。
法務省が全国10地区を対象に実施した調査では、50年以上にわたって
登記変更がなく、所有者不明になっている可能性がある土地は、
中小都市・中山間地域で26.6%に達しているといいます。
現在の相続登記は任意で、第三者に権利を主張できる要件と位置付けられています。
そして通常ですと、土地所有者が死亡すると、新たに所有者になった
相続人は相続登記を行い、名義を先代から自らの氏名に書き換えるのですが、
この相続登記は義務ではないため、登記を行うかは相続人の判断に
ゆだねられているのが現状です。
土地所有者の所在が分からなくなる要因に相続登記の任意性の問題が
あるとされています。
以前のコラムでもお話ししましたが、相続登記が行われなかったために、
登記簿上の名義は死亡者のまま放置され続けている土地が多くあります。
このような土地は、世代交代が進めば、法定相続人はねずみ算式に増え、
権利関係は複雑になり、相続登記は一段と困難になってしまいます。
所有者不明土地の増加は相続人が固定資産税などの税負担を避けたり、
土地管理の手間を嫌ったりして放置する場合が多いもようです。
この現状を打開するためにも一刻も早く、相続登記の義務化等の
対策を国や自治体で検討を進めてほしいですね。
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