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2019.6.17 【遺言書が複数あった場合に有効な遺言はどれか?】

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こんにちは。
六方法律事務所の弁護士、道本幸伸です。
私の得意分野は、相続、遺言、遺産分割等の相続全般です。
新宿オフィスにて、ご相談を承っております。

 

遺言書は何回でも書き直すことができます。そのため、複数の遺言書が存在することもあります。こんな時、どうすればいいのでしょうか。今回は遺言書が複数ある場合についてご説明します。

 

相続に強い新宿の弁護士

 

【遺言書が複数ある場合に、有効な遺言書はどれ?】

 

遺言書はどの形式でも、何回でも書き直すことが可能です。そのため、複数の遺言書が存在する可能性があります。

 

家族が亡くなって、複数の遺言書が見つかっても驚かないでください。複数の遺言書があった場合、まず遺言書の書かれた日にち順に並べましょう。

 

例えば、古い順に遺言書1、遺言書2、遺言書3のようになりますね。一般的には、遺言書は最も新しいものが有効、と言われています。ですから遺言書3だけが有効、と思っている方も少なくありません。ただし、これは実は誤った情報です。遺言書3の前に作られた遺言書1も遺言書2も、それぞれ有効なのです。これは重要なポイントです。

 

【遺言書が複数ある場合に、どのように遺言を理解すればいいのか?】

 

先ほどの例のように、古い順番から遺言書1、遺言書2、遺言書3がある場合、それぞれの遺言書が有効です。ただし遺言書の内容がぶつかっている部分だけ、より新しい遺言書の方が有効になります。

図にしてみましょう。

 

作成日 遺言書 遺言書記載内容
○○について XXについて △△について ★★について **について
古い

新しい

遺言書1 A A A なし なし
遺言書2 A B なし A B
遺言書3 B なし なし B なし
有効な遺言書 遺言書3 遺言書2 遺言書1 遺言書3 遺言書2
有効な遺言内容 B B A B B

 

このように、基本的には遺言書の記載内容が異なる場合には、新しい遺言書の内容が有効になります。けれども、遺言書1にだけ記載があり、遺言書2や遺言書3には記載がない内容は、遺言書1に書かれた内容が有効です。さらに遺言書1にも3にも書かれていないことが遺言書2に書かれている場合は、遺言書2が有効になります。

 

つまりこの3通の遺言書を残した人の遺言の範囲は遺言書1+2+3で、内容が食い違っている部分だけが、より新しい遺言書の内容が有効になるのです。

 

【遺言書の形式による優劣はあるのか?】

 

遺言書の形式が違うものが発見される場合もあります。

遺言書は以下の3つの形式があります。

 

〇自筆証書遺言
〇秘密証書遺言
〇公正証書遺言

 

このように遺言書の形式が違っても、その効果に優劣はありません。

公正証書遺言の方が、自筆証書遺言より有効、などの決まりはありません。別な形式で作られた遺言であっても、必ず日付が新しいほうが優先されます。

 

【遺言書が複数あった場合には、弁護士へ相談を】

 

複数の遺言書が存在し、それぞれの内容が微妙に違っている場合には、全体像を把握するのに時間がかかることが予想されます。また、それをまとめなおして、相続人全員で確認をする際に、ほかの相続人から疑問や異議が出ないとは限りません。

 

もし複数の遺言書が存在することが分かった場合には、法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は複数の遺言書に書かれた内容を精査して、内容が食い違っている部分は新しい遺言を適用し、古い遺言にしか書いていない内容は、その古い遺言を生かします。

 

つまり故人が「こうして欲しい」と思って遺言書に残した内容を、きちんと把握することができます。さらに弁護士がまとめた遺言の全体図であれば、仮に他の相続人から疑問が出された場合でも、安心して対応することができます。

 

遺言を作った故人の思いを叶えるためにも、遺言書の内容をきちんと把握して、実行することが大切です。そのためには専門家である弁護士の力を借りましょう。

 

 

相続に関して、お悩み等ございましたら、相続専門の六法法律事務所までお気軽にご連絡ください。

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