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2019.10.7 【著作権の相続について①】

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こんにちは。六法法律事務所の弁護士道本幸伸です。
私の得意分野は、相続、遺言、遺産分割等の相続全般です。
新宿オフィスにて、ご相談を承っております。

 

著名な作家や音楽家が亡くなると、著作権を含んだ財産を巡って遺族が争うというニュースは珍しくありません。2019年には著作権法の改正もありましたので、著作権と相続の関係は再び重要なものになっていると思います。
 

今回のコラムでは、著作権の相続について2回に分けて解説を行います。
 
著作権と相続
 

【著作権とは】

 
知的財産権(知的所有権)の一種で、美術や音楽など創作者の思想や感情が表現された製作物を対象とし、保護する権利のことを指します。
 
著作権著作者の権利は、著者の人格的な利益保護のための著作者人格権と財産的な利益保護のための著作財産権の二つに分かれます。一般に著作権というと、後者の著作財産権を指す場合が多いです。
 

 

【著作者人格権】

 
著作者の人格を保護するための権利です。分かりやすく言うなら作品を作った方の名誉や作品への思い入れを守る権利です。
 
この権利は著作者のみが持てる権利で、譲渡したり、移転したりすることはできない特性があります(これを一身専属性といいます)。譲渡や移転ができないのは、著作者の創作物には思いや感情が込められているので、他者が侵害できないものと考えられるからです。
 
著作者人格権は著作者が亡くなると原則的に消滅しますが、作者の死後も一定の範囲で守られることになっています。
 
著作者人格権の具体的な内容は以下の3つになります。
 

  • 公表権…著作物公表の可否、公表時期や方法について決定する権利
  • 氏名表示権…著作物公表の際の名前の公表の決定および、公表を実名か仮名か選択する権利
  • 同一性保持権…著作物の題名や内容について、無断で修正させない権利

 

 

【著作財産権】

 
著作財産権は、特許権などと同じように知的財産権のひとつであり、財産的価値を認められたものです。よって、著作物の全てまたはその一部について譲渡や相続を行うことができます
 
著作者財産権の具体的な内容は以下になります。
 

  • 複製権…著作物を印刷や複写、録画や録音などの方法で再製する権利
  • 上演権・演奏権…著作物の上演や演奏をする権利
  • 上映権…著作物を上映する権利
  • 公衆送信権・公の伝達権…著作物の公衆からのアクセス、放送や有線放送を可能にする権利
  • 口述権…言語の著作物を口頭で公に伝える権利
  • 展示権…著作物をの現作品を公に展示する権利
  • 頒布権…映画の著作物の複製物を、販売・貸与する権利
  • 譲渡権…映画以外の著作物の現作品や複製品を譲渡する権利
  • 貸与権…映画以外の著作物の複製品を貸与する権利
  • 翻訳権・翻案権…著作物の翻訳や編曲、変形など、新たな著作物を創出する権利
  • 二次的著作物の利用権…自分の著作物を原作とする二次的著作物の利用に対して、その著作権者と同様の権利

 

 

【著作権と相続の関係】

 
著作者人格権は著作者のみが所有する権利のため、相続または贈与を行うことはできません。著作財産権については、第三者に譲渡したり相続させたりすることができ、それにより著作者が亡くなった後も著作物を保護することが可能となります。
 
次回は著作権の相続手続きについて詳しく解説いたします。

 

 
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